SUSTAINABILITY 2023.09.29

妊娠・出産・育児などのライフイベントを安心して迎えられるように。産休育休ガイドブック制作の背景とは?

妊娠・出産・育児などのライフイベントを安心して迎えられるように。産休育休ガイドブック制作の背景とは?

ギークスグループでは、メンバーが長く楽しく安心して働き続けられるように、様々な制度や仕組みを整えています。

企業としての歩みを続けていく中で、妊娠・出産・育児といったライフステージの変化を迎えるメンバーが増えてきました。そういったメンバーから寄せられる「どのような制度や仕組みを活用できるのか」「上長やメンバーにどのようなタイミングで相談すれば良いのか」「先輩ママ・パパの話を聞いてみたい」といった声を受けて、社内にある情報を集約し、いつでも誰でも読むことができる「産休育休ガイドブック」を制作しました。

今回は「産休育休ガイドブック」の制作に携わった、経営管理本部 コーポレートデザイン部 部長の中島と同部 人事労務チーム リーダーの笠置、そして広報/サスティナビリティ推進部 池亀の3人に、制作の背景や制作過程で得られた収穫と課題、今後への想いなど、お話を聞きました。

産休育休ガイドブックとは?

ー創業16周年を迎え、上場企業としての社会的責任を遵守する上でも、産休や育休といった妊娠・出産・育児に関する制度や仕組みを整えてきていると思います。このタイミングで「産休育休ガイドブック」を制作することになった背景を教えてください。

池亀:「人的資本の開示」や「女性活躍の推進」といったキーワードがメディアを賑わせている中で、ギークスの広報/サスティナビリティ推進担当としても何かできないかな?と思ったのがきっかけでした。私自身、2児のママであり、妊娠・出産・育児・産休・育休などについて、後輩メンバーから個別に相談を受けることも増えてきたんです。そこで「『産休育休ガイドブック』を作りたい」と中島さんと笠置さんに相談しました。

笠置:2022年に改正育児介護休業法が施行されてから、特に産後パパ育休などの新しい制度を中心に、産休育休について説明をする機会が大きく増えたため、妊娠・出産・育児のタイミングを迎えたメンバーに個別に制度や仕組みの詳細を伝えてきました。ただ、本当はそういったメンバーだけではなく、漠然と将来起こりうるライフイベントとして興味のある段階の方や、当事者となった同僚や部下と接する機会がある方などにも情報を届けたいなと思っていました。社内wikiでの情報整理・発信は行っていますが、具体的な体験談なども含んだ手に取ることのできる冊子があると、潜在層のメンバーにも制度や仕組みを知ってもらう機会になるので、広報との連携はいいチャンスだなと思いました。

中島:ギークスグループが掲げるグランドビジョンの達成のためには、メンバー一人ひとりの活躍が大切で、心身ともに満たされていること、そしてライフステージの変化があっても長く楽しく働き続けられる環境が必要です。仕事とプライベートのバランスを鑑みて、メンバー自身が活躍できる環境や働き方を選択できるような体制を作っていくことが私たちの仕事ですし、この「産休育休ガイドブック」を通じて、メンバーの皆さんが不安なく働ける状況を選び取っていただけるといいなと思っています。

ー「産休育休ガイドブック」の目次を見ると、ご自身が妊娠したケース、パートナーが妊娠したケース、メンバーが妊娠したケースなど、様々なケースが想定されています。また、7名のメンバーのインタビュー記事などがあり、ボリューム満載の内容となっています。

笠置:ママとパパ、どちらの立場であっても、知っておいてほしい制度や仕組みの情報は同じだったりしますが、不安感や危機感といった気持ちの面や相談いただくタイミングは様々です。逆引きとまではいかないかもしれませんが、ご自身のケースに合った情報を順番に取得できると良いのでは?と考え、掲載する内容を整理しました。

池亀:産休育休を経てカムバックしてきた先輩たちの事例が、ご自身の復職や復職後の働き方の参考になればと思い、ママパパメンバーのインタビューコンテンツを揃えました。また、上長やプレママといった立場の方にも取材を行い、「聞きたいけどなかなか聞けないこと」をまとめられたのではないかと思っています。

中島:社会の多様性が広がっている中で、セクシュアリティもありますし、家族を持たない選択もあり、妊娠・出産・育児というテーマが自分には関係ないという方もいるかもしれません。ただ、上司として、同僚として、であれば、無関係とは言えません。「誰もが当事者になる」という前提に立って情報を整理し、当事者になったときのことが想定できるコンテンツにしようという意図のもと、このような目次になりました。

ーたくさんのイラストが使われていたり、カラフルな色使いであったり、デザイン面での工夫もありそうです。

池亀:産休育休というテーマだと女性的なイメージに繋がる懸念がありました。ママもパパもどちらも公平に考える必要があるテーマですし、家族には様々なカタチがあることも事実です。そういった部分をいかに配慮できるかを考えたデザインに仕上げられたと思いますので、デザインにも目を向けていただけると嬉しいですね。

制作過程で見えてきた収穫と課題

▲経営管理本部 広報/サスティナビリティ推進部 池亀

ー「産休育休ガイドブック」は4ヶ月ほどの期間で制作したと伺いました。

池亀:6月後半から9月にかけて、制作を進めました。制作に先がけて、ギークスグループのママパパメンバーにアンケートへの協力を依頼したのですが、9割以上の回答率となり、また、取材等にも快く応じていただいて、とてもありがたい気持ちになったと同時に、このガイドブックへの期待を感じることができました。

中島:アンケートで人事労務チームに対するポジティブなフィードバックをいくつも頂戴して、個人的にはとても嬉しかったですね。上場企業として整備すべき制度等を整えている自負はありましたが、相談への丁寧な対応であったり、安心して産休育休に入れましたという声であったり、チームとしての取り組みが間違っていなかったと再確認できました。

笠置:制作にあたって、相談の現場でよく聞かれることを一覧化していたのですが、どういった書類が必要なのか、手続きを始めてからどのくらいの期間で手当が支給されるのか、どのタイミングでの復帰が良いのかなど、興味のあるポイントが同じということも多くありました。情報をもう少し上手く横展開することで、より分かりやすく丁寧な対応に感じてもらえるかもしれないですし、ガイドブックの制作がこういった課題の解消につながればと思っています。

▲経営管理本部 コーポレートデザイン部 人事労務チーム リーダー 笠置

ー今、笠置さんから「もう少し横展開できれば」といった課題への気づきを挙げていただきましたが、制作過程の中で改めて気づいた課題や得られたことなどはありますか。

中島:ギークスの昨年度(2022年度)の育児休業取得率は女性が100%で男性が50%なのですが、男性の取得率を100%にしていきたいという希望があります。今回のガイドブック制作も施策の一つではありますが、前向きな育児休業の取得のためにどのようなアプローチが必要か、改めて考えていきたいですね。

笠置:いろいろな立場の方の声を拾えたことが収穫だったと感じています。産休育休に入るメンバーをどのように受け入れるかという上長の視点はこういったテーマでは見落とされがちですし、周りのメンバーへのフォローやストレスケアの重要性も再確認できました。正直、私自身が一番勉強になったかもしれません。

池亀:私の場合は「女性活躍」という言葉に対する違和感ですね。仕事と育児の両立って女性目線で語られることが多い印象があるのですが、これはパパにも当てはまることで、このイメージの偏りってなぜ生まれるんだろうと。また、女性が役職者に就くことや産休育休から復帰してバリバリ働くことが「女性活躍」なのかどうかなど、自分の無意識な思い込みと向き合っていました。会社のことではなく自分のことで恐縮なのですが、こういった「当たり前を疑うこと」が大切だと認識できました。

長く楽しく安心して働き続けられる会社を目指して

▲経営管理本部 コーポレートデザイン部 部長 中島

ーこれまでのお話を伺う限り、今回制作された「産休育休ガイドブック」は、長く楽しく安心して働き続けられる会社づくりのためのひとつの施策であるという印象です。中島さん、笠置さん、池亀さんそれぞれの今後の目標や役割について、思い描いていることを教えてください。

中島:経営管理本部の立場からも、事業や組織の成長を後押ししたいと思っていますし、メンバーの皆さんが安心して楽しく働けるように、長期的に貢献していただけるようにという想いを持って、業務に取り組んでいます。この「産休育休ガイドブック」の制作を通じて、経営管理本部の会社成長への取り組みの本気度や熱量が伝わればいいなと思いますし、これまで以上に、働きやすい環境づくりを推進できればと思っています。

笠置:私自身はいい意味で変わらず、メンバーの皆さんからいただく相談に対して真摯に丁寧に向き合って、制度の説明や手続きの実施などを進めていければと思っています。産休育休だけでなく、様々なライフイベントによって、ご自身のキャリアや可能性が狭まるのはもったいないと感じているので、現場で気づいた課題への解決につながる制度や施策の提案を進めていきたいですね。

池亀:ギークスのいいところ、働きやすいところはたくさんありますし、制度も整っていると思います。それらをもっと知ってもらうための情報発信が私自身の仕事ですし、これからの私の役割ではないかと思っています。「産休育休ガイドブック」を制作してホッと一息つけるかなと思っていたのですが、やらなくてはならないことがまだまだたくさんありそうなので、先輩ママメンバーとしての活躍を見せていきたいですね。時短勤務なんですけど(笑)。

ギークスグループでは、今回取材した3人が中心となって、妊娠・出産・育児または復職に関する制度や仕組みのさまざまな情報や、ギークスグループメンバーのインタビューをまとめた「産休育休ガイドブック」を制作しました。

これからも持続可能な社会の実現、継続的な企業価値の向上を両立させるため、メンバーやそのご家族、パートナーの方々の「Well-being」を追求する取り組みを続けてまいります。

※今回の制作にあたり、株式会社マネーフォワードさま、株式会社ユーザベースさまの産休育休ガイドブックを参考にさせていただきました。各社の取り組みに敬意を表します。